大福 - daifuku -
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絶対領域

絶対に、ボクは君自身なんである。
これを信じてもらえないのであれば、
俺がやっている事はいったいなんなんだ。

見てほしいのはどれだけ工夫を凝らしたか、ではないのである。

支える

勝った人がいる。
彼の人がそうだ。
私ではない。
そう、私は負けた。

彼の人のその価値は。
私の敗北が支えているのだ。

浮かんでいる

浮かんでいるということを忘れていた。

昨日の晩、月を見ていて思った。
あれは何故だかはわからないが、空に。

ずいぶん安心していた。

けれども、急に襲いかかってきた。

宙。

そうだった。
ここが宇宙だった。

さかな

魚は泳ぐ。
そこ。
そこ、泳ぐは魚。
其処。
底。
浮き上がるか。
這い上がるか。

もしくは。

また、還るか。
また、還ろう。

還れば、
そこに、

浮き袋。

おっと

爪先立ちで歩く。
つま先、である。
ここが地面ならよかったのだが、
塀の上だったとは。
よく見える。
あっちの囲いの中には、蛇みたいなうそつき。
こっちの囲いの中は、もう誰も居ない。
ここにいると、全体がよく見える。
細かくは見えないな。
なんとも。
よい眺めだが…。
足元が悪い。

…。

おっと!

知らぬ間に

ついさっきまでここにいたはずなんだが。
どこへいったんだろう。
猫。
あいつ、ちょっとの隙に。

ありゃ、ちがうや。
ちょっとの隙に、居なくなったのは俺か。
どこだ?ここ。

横断

国道。
横切ろうとするのだが、ちょっとまてよ。
「横断禁止」と、書いてある。
困ったぞ。
横断歩道は、ずぅっと向こうだし、
歩道橋に登ろうにも見当たらない。
つまりだ。
ずぅっと向こうまで行かねばならぬ。
しかし、その対岸には目的地が見えているのだ。
さて。
でわ。
いざ。

なあんかでたぞ

ちょっとずつだ。ちょっとずつ。
それはほんの少しずつたまっていって、ガリゴリと石みたいになってしまう。
だから、たいていは気づかない。
それが何十年。

どんなきっかけでこれが吹き出るのか。

ああ、これがそうか。
ちょっとしたことだった。

スゴイ臭いだ。

ぐにゃぐにゃしている

目がいたい。
どうにも目が痛くて一晩休んだら世界がグニャグニャしちまった。
電信柱はぐんにゃりと曲がり、定規も曲がっちゃって、まっすぐってなんだよ。
ああ、世界はぐにゃぐにゃだ。
誰に教えよう。

成人式スパンドレルレンジ砲

一昨年、成人式だった。
それで去年、このズレまくり新世界に放り出されたんだが
当然ワケ分かんないのよ。まるで地獄。海賊だらけ。
いったい皆どうしちゃったんだよ。おいおい。
君も早く花会でもやって成人しなよ。
なるほど、大人のいない国。
死んじゃう死んじゃう。
むう、これじゃ聖夜が余るね。

どうしたもんかな

どうしたもんかな、と道ばたで途方に暮れる。
頭を掻いてみるが、なにも浮かばない。
むうー。
それで結局、駅まで歩いていく。
という毎日。

ある日、思いつく。
その日から、横断歩道を見張る事にしたのだ。

それで、横断歩道を見張る毎日。
むうー。

ぶっこわせ

創造的破壊なんて良く言ったもんだが、
「無限に広がるためだ」とか、青臭く「じゆうをつかむんだ!」とか
言うんならぶっ壊すその相手は自分自身だ。

ここんとこ

 そこんとこ、ここんとこ、とんとこと、こつこつこつ、とことんとことん、
とんとこと、とんとこと、こけこっこ、かこかこ、けっこう、ぽっぽっぽ。

年末年始

 のどこが感動的かと言えば、ようするにこんなだだっ広い地球の上で、しかも個人じゃあ数え切れやしない人数が
同時に同じ数字でよく数えることが出来るなってことなのだ。
どれだけの人数が新年を明けたって言うのか。
これって奇跡的なんじゃないかしら。